芝居にリアリティをもたらすもの 〜『魂の演技レッスン22』解説②〜

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芝居にリアリティをもたらすもの 〜『魂の演技レッスン22』解説②〜

どうも、木全俊太です。

いつも記事を読んで下さってありがとうございます。

今回は『演技にリアリティをもたらすもの 〜「魂の演技レッスン22」要約 第2段〜』

というテーマでお送りしたいと思います。

僕は以前芸能事務所でマネージャーをしていたことがあって

今回の記事でも、その頃の経験から

皆さんにお伝えしたいことをシェアさせて頂けたらと思います。

というわけで今回は

『演技にリアリティをもたらすもの』というテーマで

前回に引き続き『魂の演技レッスン22』の要約をやっていきたいと思います。

今回は第2回ですね。

今回はより演技について深い話についての章に

触れていきたいと思います。

それでは早速やっていきたいと思います。

本書の第3章で著者のアドラーさんは

役者たるもの想像力が非常に大切だとおっしゃっています。

例えばですけど失恋をして落ち込んでるみたいなシーンを演じる時に

間違ったアプローチをしてしまう役者さんは

いかに悲しそうに見えるかとか

落ち込んでいるように見えるかとか

見せ方ばっかりに意識が向いてしまって

その役が抱いている感情が全く自分の中に起こってないんですよね。

そう聞くと、じゃあそこに感情があればいいんでしょと思いがちですけど

感情だけを作ろうと思うのも駄目なんです。

感情っていうのは何かその感情が引き起こされるような出来事があったからこそ湧いてくるものだから

芝居する時に意識をまず向けるべきは

感情というよりその感情を引き起こした出来事なんですよね。

失恋をして、涙を流す主人公みたいなシーンが例えばあった時に

どうしても泣かなきゃ泣かなきゃって思ってしまいがちですけど

泣こうとすればするほど泣けなかったりするもので

それはなぜかというと

涙を流すことに意識がいき過ぎて

そもそもの失恋したことに対する意識が抜け落ちちゃってるからなんです。

涙っていうのも何か感情が揺さぶられるような出来事が起きた

その結果流れるものなので

気にするべきは泣けるか泣けないかじゃなくて

いかにその失恋したということをまるで当人のように、自分のことのように

受け止められるかです。

本当にそれを自分のことのように感じて

役に入り込んで演じれば

その結果として

涙も自然と流れてくるものだと思います。

だから芝居の時にいかにリアルに自分ごとのように想像出来るようになる為にも

役者は日頃からいろんな人生経験を積んでおくことが大事ということですね。

経験や体験は想像力の燃料になってくれるからです。

さすがに殺人犯の役をやるからといって殺人の経験は出来ませんけど

役作りする上でそれを実際に体験は出来ないのなら

殺人まで犯してしまう人の心の中ってどんな感情が渦巻いてるんだろうと

可能な限りの想像を働かせる必要がありますよね。

いずれにせよ役者さんは想像力というものがほんとに求められるものだと思います。

自分が演じる役ってどんな性格だろう?どんな過去があって、どんな未来に向かおうとしてるんだろう?

この台詞の真意って何だろう?このシーンの直前には一体何があったんだろう?

というように、脚本を演じる時はとにかく想像しましょう。

そこでどれだけ多くのことまで想像出来ているかどうかが

役に入り込んで自分ごととして演じられるかを分ける鍵となります。

もし見ている人の視線が気になるようなら

それは作品の世界に没頭出来ていないということです。

さらにアドラーさんは日々の過ごし方としてこんなエピソードも話されています。

アドラーさんのお父さんも偉大な俳優さんだったそうなんですが

お父さんはアドラーさんが小さな頃から、いっときもぼんやりさせてくれなかったそうで

道を歩けば人を指さして

「あの女の人の歩き方を見てごらん。あの男の人の手の動かし方を見てごらん。あそこの女の人の声を真似してごらん」

とまぁいつも何かをするように言われ続けたそうなんです。

お父さんの目は絶対に止まらなかったそうで

「とにかくよく観察して、しっかりと見なさい」と言われ続けたそうです。

日頃からそれだけ人間観察をして、それを真似てみる習慣が身についていたら

芝居が上手くならないはずがないですよね?

芝居はレッスンやワークショップでだけ鍛えられるものじゃなくて

日常生活をどう過ごすかも大事ということが改めて分かるエピソードですよね。

役者は普通の人が気にも留めないようなことも注意深く見て

自分の演技に生かす為にストックしていくべきです。

さらに、俳優はとにかく何でも面白がれるような、感情豊かに日々過ごすことが大事ともアドラーさんおっしゃっています。

損得勘定で、誰と関わるかを決めたり、やることやらないこと決めたりっていう

そういう無機質で合理的な考えばかり重視する人は良いビジネスマンにはなれるかもしれないけど

良い俳優にはなれないと。

結構考えさせられる言葉ですよね。

もしかしたら一見無駄に思えるようなことの中に

自分に気づきを与えてくれるような機会が眠ってるのかもしれません。

さらにアドラーさんは演技においてのアクションの重要性についても4章でお話されてるんですけど

役者が芝居をする時、脚本に書かれているアクションをするのは当たり前で

それだけじゃあ不十分です。

役者はその役がどんな人物なのかを、どんな心境なのかを示す為に

脚本に書かれていないアクションをすることも必要です。

ただそこでどんなアクションをするかは

ちゃんと考えて選ばないと

最悪の場合、シーンや役が破綻しかねません。

というのも観ている観客はその役者の一挙手一投足を

思ったより見ているもので

そこから何かを読み取ろうとしています。

だから役者は全ての言動にちゃんと意図を持たせないと

観ている側からすると

「この役者は何がしたいのか分からない…」ということになってしまうんですよね…。

だから役者はちゃんとそのシーンに合った、役に合ったアクションをとる必要がありますが

ここでも大事なのは想像力ですよね。

この役がこういう状況下にいたら、一体どんなアクションをするかを想像して

芝居のプランを組み立てることが重要です。

そういった想像を及ばせないと演技はただの嘘になってしまう。

嘘をリアルに演じられるかは役者の想像力にかかっているということですね。

お芝居という嘘を観客に信じてもらうには

まず演じる本人が想像力で持って自分に信じ込ませることが大事です。

想像力が乏しいと自分が過去に経験したことじゃないとイメージ出来ませんが

想像力が豊かであれば、例え自分が過去に経験の無いような体験をする役であっても

演じることは可能になるということです。

想像して、それを信じ込む。

演技の大部分はこのことに尽きるとアドラーさんはおっしゃっています。

演技にリアリティーをもたらすもの

それは想像力です。

ただ想像力はただボーッと空想していれば鍛えられるものじゃありません。

想像力をより確かなものにする為には

いろんなことに興味を持ち

いろんな知識を蓄え

いろんな体験をしましょう。

そうすることで

芝居の勘が鋭くなって

脚本の意図と全然違う芝居してしまうということも

無くなっていくはずです。

人生は一生勉強だなんていいますが

役者はまさにですよね。

僕は役者ではありませんが

皆さんと一緒にいろいろ勉強していきたいと思います。

次回は『魂の演技レッスン22』の内容から

”アクション”というものに着目してお送り出来たらと思います。

ぜひ次回もお読み下さいませ。

というわけで今回はこの辺にしようと思います。

これを読んで下さっている皆さんが

役者としてさらに活躍していってもらえることを

祈ってます。

記事を最後まで読んで下さって

どうもありがとうございました!

木全俊太

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元芸能事務所マネージャー 木全俊太
木全俊太です。 このチャンネルでは、僕が芸能事務所のマネージャーをしていた頃に学んだことをお伝えしていきます。 芸能事務所の選び方や、映画やドラマのオーディションに合格する秘訣、監督やプロデューサーから教わった演技の極意など、芸能界を目指す俳優さんや女優さんに役立つ情報をお届け出来たらと思います。 役者の方が芝居で生き...

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